カタリベ

モノがたり。好きなものを好きなように。

チロルチョコ、見いつけた。

f:id:touou:20200329213604j:plain

ポケットに入る幸せ。

 

 

洗濯機に入れる前にポケットの中を確認する。

もしティッシュが入っていたら、悲惨な状態になるから。

 

ゴソゴソ手を突っ込んで右ポケットの中を探る。

すると手に何かが当たった。

それを握って取り出したら、100円玉だった。

なんだか得した気分。

元々、自分のものなのに得した気分。

 

少しだけ期待を膨らませて、左ポケットの中も探る。

すると、また手に何かが当たった。

100円玉ではなさそう。

握って取り出したら、チロルチョコだった。

少し溶けて形が崩れた、チロルチョコ

 

右に100円玉、左にチロルチョコ

手のひらに収まる、小さな幸せ。

100円玉一枚あったらチロルチョコ何個買える?

そんなしょうもないことを考えてしまう。

それほどまでに、小さな幸せ。

 

賞味期限はいつまでだろう。

いびつなチロルチョコをじっくり見つめる。

 

ポケットに忘れていた100円玉が入っていたら、なんだか得した気分。

ポケットに忘れていたチロルチョコが入っていたら、どうだろう?

きっと食べない。

でもそれは、いつ買ったのかわからないときに限る。

 

思い出した。

このチロルチョコは、3日前に買ったもの。

賞味期限はまだまだ大丈夫。

形が少しくらい崩れていたって大丈夫。

 

早く食べなくちゃ。

この幸せの余韻が残っているうちに。

 

チロルチョコも幸せも。

賞味期限が切れる前にしっかり味わって、いただきます。